胎児のときって記憶あるの?着床の記憶について

一般には「記憶」は脳のはたらきと考えられています。ただし、人間の記憶のメカニズムには、まだ解明されていない面がたくさんあります。
「生まれる前の記憶」も、いちがいにファンタジーとはいえません。子どもが知るはずのない事実を知っている場合もあります。
そういった現象を説明する仮説のひとつとして、脳がかたちづくられる前から、細胞そのものに記憶が蓄積される、という学説もあります。
もし、細胞に記憶があるなら、卵子や精子のころの「記憶」が残っていても、ふしぎではありません。
特に、受精と着床の記憶は、細胞に深く刻まれる可能性があります。なぜなら、受精と着床は、細胞にとってきわめて大きなドラマだからです。
たとえば、受精卵は着床するまで、お母さんの免疫系から異物とみなされて、激しい攻撃を受けます。受精卵は、子宮内膜に飲みこまれそうになったり、たくさんの白血球に襲われたりする戦いにうち勝ってようやく、着床することができます。
人間の喜び、苦しみ、怖れ、葛藤など、もっとも深いところにある感覚は、受精や着床をどう体験したかに、その根っこがあるのかもしれません。たとえば、環境の変化に前向きに対処できる人もいれば、すぐに大きな不安に駆られる人もいます。
そのような性格は、育った環境、もしくは「生まれつき」と説明されています。「生まれつき」という理由のおおもとには、もしかしたら、子宮壁への着床がどのようにおこなわれたかという体験が、原点にあるのかもしれません。

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